公園の歌姫は(ミケ×閻魔)
admin≫
2009/08/26 20:13:13
2009/08/26 20:13:13
黒さんとミケにゃんの結婚祝いその②
黒さんのリクエストでミケ閻です。
まさかのwww来たときびっくりしましたよ。
でも、なんだか残念な感じになりました。
ごめんなさい、黒さん…気に入らなければ書き直しますので…!
・ミケにゃんほんっとごめんなさい!!
・閻魔はなんだか乙女だよ!
・鬼男くんは…うん、ドンマイ
・なんか色々すみません!
読んでやるという勇者は追記から…
▼公園、結構好きです▼
子どもたちも家に帰り、夕日も沈みかけた時刻。
人気の無くなった公園に、最近閻魔は毎日のように仕事を抜け出して通っていた。
冥界から、公園の人目につかない木の上に降り立つ。
「あ…」
今日も、綺麗な歌声が響いている。
よく通る…歌うことを心から楽しんでいるような声。
「やっほー、ミケちゃん。今日も素敵な歌声だね。」
歌が終わったところで木の上から地面に飛び降りて、閻魔は声をかける。
振り返ったミケは、いつものように仕方ないなぁ…と言いたげな優しい目を閻魔に向けて口を開いた。
「また抜け出してきたの?鬼男くんが怒るよ?」
「うん、かもね。でも、せっかくミケちゃんが毎日ここで歌ってるのに、聞かないなんてもったいないと思って。」
ミケの言葉に苦笑して返し、言いながら閻魔はミケの隣まで歩み寄る。
その言葉にミケは照れくさそうにはにかんだ。
「やだな、ただ歌の練習してるだけだよ。」
「練習?どこかで発表するの?」
答えれば、首をかしげて問いかけてくる閻魔。
ここでは珍しい、ルビーのような紅い瞳と目が合う。
「あれば良いけど…今はただ、好きな曲を上手く歌いたいだけ。ミケは歌うのが好きだから。」
「うん。すごく楽しそうだもんね。でも…せっかく綺麗な歌声なんだから、どこか人前で歌えば良いのに。」
ミケが言うと、閻魔は残念そうに返した。
「いいの。他の誰が聞いてくれなくても、閻魔が聞いてくれるから。」
「っ…!」
ふわりと微笑んで言ったミケの言葉に、閻魔は頬を染める。
「…閻魔、顔赤いよ?風邪でも引いた?」
ミケはそんな閻魔を見て心配そうに問いかけ、額をくっつけて熱を測る。
ますます上昇する、閻魔の体温。
「うわ、熱い!これ大変だよ!閻魔、早く戻って寝たほうが…」
「ち、違うよ!違うんだ…その、ミケちゃんの言葉が…嬉しくて。」
閻魔の体温の高さに驚いたミケが慌てた様子で言うと、閻魔はパッとミケから離れて恥ずかしそうに小声で返す。
「え…?」
「俺が聞いてるから、なんて…言う、から…」
俯き、頬を染めて上目遣いに聞こえるか聞こえないかぐらいの声量で言う閻魔。
そんな閻魔が可愛く思えて、ミケは閻魔をギュッと抱きしめた。
「っ…!え、え…っ、と…ミ、ミケちゃん…?」
「ごめん、閻魔がすごく可愛く見えてつい…」
戸惑った様子で声をかける閻魔に、ミケは謝りながらも先ほどより強く閻魔を抱きしめて、猫のように首に擦り寄る。
「大好き…閻魔…」
「ぅひゃっ!ミ、ミッ…ミケちゃん!耳はダメだってこの前俺、言ったよね!?」
耳元で囁いて、ミケがペロッと閻魔の耳を舐めると、閻魔は声を上げて飛び跳ねた。
「だって、閻魔が可愛いんだもん。」
真っ赤になる閻魔を見て悪戯っ子のように笑ったミケは、悪びれた様子もなく答えた。
「可愛くないってば…。ミケちゃんのほうがよっぽど可愛いと思うけどなぁ…」
その笑みにやはり照れてしまって直視できず、抱き合ったままだということもあって閻魔は横目にミケをちらちらと見ながら呟いた。
「閻魔の方が可愛いよ。…ねぇ、閻魔?一緒に歌わない?」
少し硬めの閻魔の髪を指で遊ばせながら、ミケが言った。
「え…俺、歌なんて分からないよ?」
「ミケの歌、毎日聴いてたから閻魔も結構覚えてると思うよ。歌えるところだけで良いから。一緒に、歌いたい。」
困った目を向ける閻魔から離れて、安心させるようににっこり笑ってミケは続ける。
「うん、それでいいなら良いけど…」
いまだに戸惑った様子の閻魔に嬉しそうに笑いかけるミケ。
「じゃあ、歌うね。」
すぅっ…とミケが息を吸って、ここで歌うときは必ず最初と最後に歌うバラードの音を紡ぎ始めた。
閻魔が、ミケの声を…歌を、ミケ自身を好きになったきっかけにもなった曲。
「っ…」
つい、聞き入ってしまう。
遠く離れた相手に向けた想い…愛しさ、寂しさを歌った甘くも切ない歌詞とメロディーが、自分たちのようで。
歌いながら、ミケが誘うように閻魔に手を差し出した。閻魔はおもむろにその手を取り、同じように想いを音に乗せる。
2人の声が調和のとれた、綺麗な歌をつくりだした。
「…すごい。今、すごく綺麗だったよ閻魔!」
「うん。なんだろう…気持ちよかった…」
歌い終えてすぐ、ミケは感動の震えが止まらなかった。
閻魔もどこか放心した様子で返事する。
「閻魔、歌上手かったよ。私、びっくりしちゃった。」
「俺も、こんなに歌えると思わなかった。きっと、ミケちゃんのおかげかな。」
2人して褒めあって、なんだかお互い気恥ずかしくなって照れ笑いする。
「…そろそろ、帰らないといけないかな。鬼男くんも迎えに来るだろうし。」
赤から紺へのグラデーションを描く空を見上げて、ミケは呟いた。
「ミケちゃん。」
「ん?何?えん…っ」
不意に名前を呼ばれて閻魔の方を見れば、チュッと音を立てて頬に唇の感触。
「今日は…ありがとね。」
すぐに離れると背中を向けて礼を言う閻魔。
あからさまな照れ隠し。
「うん、こっちこそ…ありがとう、閻魔。」
嬉しくて、ミケは後ろから閻魔をギュッと抱きしめて同じように礼の言葉を述べる。閻魔も嬉しそうな笑みを浮かべて自分の胸辺りで組まれたミケの腕をきゅっと握った。そのとき…
「またここに来てたか。」
「っ!お、おに…っ鬼男くん!?」
「こんばんは、鬼男くん。」
鬼男がため息混じりに言いながら現れた。
慌てふためく閻魔をよそに、ミケは抱きしめたままの状態で、まるで見せ付けるように挨拶をする。
「こんばんは、ミケさん。…仲が良いのは分かるけど、そろそろこのイカ連れ帰って良いかな?」
「せめて大王つけて、鬼男くん…!それじゃ俺ホントにただのイカになっちゃう!」
苦笑して挨拶を返す鬼男に、閻魔は場違いにも呼び方の指摘をミケの腕の中でした。
「うん。ごめんね、いつも閻魔を独占しちゃって。」
ミケは何事もなかったように閻魔を離して、鬼男に笑いかける。
「いや、むしろいつも大王が練習の邪魔しちゃって…ごめんな。」
「そんなことないよ。閻魔、いつも私の歌褒めてくれるし。…じゃあ、閻魔。仕事頑張ってね。」
苦笑して謝罪する鬼男に首を横に振って返して、まだ「俺、イカじゃないのに…」などとブツブツ呟いている閻魔に声をかけた。
「ミケちゃんにそう言われたら、頑張るしかないね。今日は本当にありがとう。」
「ううん。私の方こそ。」
その声に反応してにっこり笑って挨拶を返す閻魔に、ミケも笑って応える。
「じゃあ、ミケさん。気をつけて帰ってくださいね。…ほらイカ!まだ仕事残ってんだから行くぞ!」
「だからイカじゃないってば!!ひっぱらないでよ、もう!じゃあ、ばいばいミケちゃん。」
鬼男に引っ張られながら手を振る閻魔。
「うん、バイバイ閻魔。大好きだよ。」
「っ…!うん…俺も、大好き。」
別れ際にミケが言うと、閻魔も恥ずかしそうに頬を染めて返し、鬼男と一緒に消えていった。
ミケはそれを見送ってから、嬉しそうに笑って家に向かって歩き出した。
【終】
――――――――――――
本気でごめんなさい!
ミケにゃんが…ミケにゃんがぁ…!
もっと可愛く書きたかったのに…。
こんなのしか書けなくて本当に申し訳ありませんでした!
人気の無くなった公園に、最近閻魔は毎日のように仕事を抜け出して通っていた。
冥界から、公園の人目につかない木の上に降り立つ。
「あ…」
今日も、綺麗な歌声が響いている。
よく通る…歌うことを心から楽しんでいるような声。
「やっほー、ミケちゃん。今日も素敵な歌声だね。」
歌が終わったところで木の上から地面に飛び降りて、閻魔は声をかける。
振り返ったミケは、いつものように仕方ないなぁ…と言いたげな優しい目を閻魔に向けて口を開いた。
「また抜け出してきたの?鬼男くんが怒るよ?」
「うん、かもね。でも、せっかくミケちゃんが毎日ここで歌ってるのに、聞かないなんてもったいないと思って。」
ミケの言葉に苦笑して返し、言いながら閻魔はミケの隣まで歩み寄る。
その言葉にミケは照れくさそうにはにかんだ。
「やだな、ただ歌の練習してるだけだよ。」
「練習?どこかで発表するの?」
答えれば、首をかしげて問いかけてくる閻魔。
ここでは珍しい、ルビーのような紅い瞳と目が合う。
「あれば良いけど…今はただ、好きな曲を上手く歌いたいだけ。ミケは歌うのが好きだから。」
「うん。すごく楽しそうだもんね。でも…せっかく綺麗な歌声なんだから、どこか人前で歌えば良いのに。」
ミケが言うと、閻魔は残念そうに返した。
「いいの。他の誰が聞いてくれなくても、閻魔が聞いてくれるから。」
「っ…!」
ふわりと微笑んで言ったミケの言葉に、閻魔は頬を染める。
「…閻魔、顔赤いよ?風邪でも引いた?」
ミケはそんな閻魔を見て心配そうに問いかけ、額をくっつけて熱を測る。
ますます上昇する、閻魔の体温。
「うわ、熱い!これ大変だよ!閻魔、早く戻って寝たほうが…」
「ち、違うよ!違うんだ…その、ミケちゃんの言葉が…嬉しくて。」
閻魔の体温の高さに驚いたミケが慌てた様子で言うと、閻魔はパッとミケから離れて恥ずかしそうに小声で返す。
「え…?」
「俺が聞いてるから、なんて…言う、から…」
俯き、頬を染めて上目遣いに聞こえるか聞こえないかぐらいの声量で言う閻魔。
そんな閻魔が可愛く思えて、ミケは閻魔をギュッと抱きしめた。
「っ…!え、え…っ、と…ミ、ミケちゃん…?」
「ごめん、閻魔がすごく可愛く見えてつい…」
戸惑った様子で声をかける閻魔に、ミケは謝りながらも先ほどより強く閻魔を抱きしめて、猫のように首に擦り寄る。
「大好き…閻魔…」
「ぅひゃっ!ミ、ミッ…ミケちゃん!耳はダメだってこの前俺、言ったよね!?」
耳元で囁いて、ミケがペロッと閻魔の耳を舐めると、閻魔は声を上げて飛び跳ねた。
「だって、閻魔が可愛いんだもん。」
真っ赤になる閻魔を見て悪戯っ子のように笑ったミケは、悪びれた様子もなく答えた。
「可愛くないってば…。ミケちゃんのほうがよっぽど可愛いと思うけどなぁ…」
その笑みにやはり照れてしまって直視できず、抱き合ったままだということもあって閻魔は横目にミケをちらちらと見ながら呟いた。
「閻魔の方が可愛いよ。…ねぇ、閻魔?一緒に歌わない?」
少し硬めの閻魔の髪を指で遊ばせながら、ミケが言った。
「え…俺、歌なんて分からないよ?」
「ミケの歌、毎日聴いてたから閻魔も結構覚えてると思うよ。歌えるところだけで良いから。一緒に、歌いたい。」
困った目を向ける閻魔から離れて、安心させるようににっこり笑ってミケは続ける。
「うん、それでいいなら良いけど…」
いまだに戸惑った様子の閻魔に嬉しそうに笑いかけるミケ。
「じゃあ、歌うね。」
すぅっ…とミケが息を吸って、ここで歌うときは必ず最初と最後に歌うバラードの音を紡ぎ始めた。
閻魔が、ミケの声を…歌を、ミケ自身を好きになったきっかけにもなった曲。
「っ…」
つい、聞き入ってしまう。
遠く離れた相手に向けた想い…愛しさ、寂しさを歌った甘くも切ない歌詞とメロディーが、自分たちのようで。
歌いながら、ミケが誘うように閻魔に手を差し出した。閻魔はおもむろにその手を取り、同じように想いを音に乗せる。
2人の声が調和のとれた、綺麗な歌をつくりだした。
「…すごい。今、すごく綺麗だったよ閻魔!」
「うん。なんだろう…気持ちよかった…」
歌い終えてすぐ、ミケは感動の震えが止まらなかった。
閻魔もどこか放心した様子で返事する。
「閻魔、歌上手かったよ。私、びっくりしちゃった。」
「俺も、こんなに歌えると思わなかった。きっと、ミケちゃんのおかげかな。」
2人して褒めあって、なんだかお互い気恥ずかしくなって照れ笑いする。
「…そろそろ、帰らないといけないかな。鬼男くんも迎えに来るだろうし。」
赤から紺へのグラデーションを描く空を見上げて、ミケは呟いた。
「ミケちゃん。」
「ん?何?えん…っ」
不意に名前を呼ばれて閻魔の方を見れば、チュッと音を立てて頬に唇の感触。
「今日は…ありがとね。」
すぐに離れると背中を向けて礼を言う閻魔。
あからさまな照れ隠し。
「うん、こっちこそ…ありがとう、閻魔。」
嬉しくて、ミケは後ろから閻魔をギュッと抱きしめて同じように礼の言葉を述べる。閻魔も嬉しそうな笑みを浮かべて自分の胸辺りで組まれたミケの腕をきゅっと握った。そのとき…
「またここに来てたか。」
「っ!お、おに…っ鬼男くん!?」
「こんばんは、鬼男くん。」
鬼男がため息混じりに言いながら現れた。
慌てふためく閻魔をよそに、ミケは抱きしめたままの状態で、まるで見せ付けるように挨拶をする。
「こんばんは、ミケさん。…仲が良いのは分かるけど、そろそろこのイカ連れ帰って良いかな?」
「せめて大王つけて、鬼男くん…!それじゃ俺ホントにただのイカになっちゃう!」
苦笑して挨拶を返す鬼男に、閻魔は場違いにも呼び方の指摘をミケの腕の中でした。
「うん。ごめんね、いつも閻魔を独占しちゃって。」
ミケは何事もなかったように閻魔を離して、鬼男に笑いかける。
「いや、むしろいつも大王が練習の邪魔しちゃって…ごめんな。」
「そんなことないよ。閻魔、いつも私の歌褒めてくれるし。…じゃあ、閻魔。仕事頑張ってね。」
苦笑して謝罪する鬼男に首を横に振って返して、まだ「俺、イカじゃないのに…」などとブツブツ呟いている閻魔に声をかけた。
「ミケちゃんにそう言われたら、頑張るしかないね。今日は本当にありがとう。」
「ううん。私の方こそ。」
その声に反応してにっこり笑って挨拶を返す閻魔に、ミケも笑って応える。
「じゃあ、ミケさん。気をつけて帰ってくださいね。…ほらイカ!まだ仕事残ってんだから行くぞ!」
「だからイカじゃないってば!!ひっぱらないでよ、もう!じゃあ、ばいばいミケちゃん。」
鬼男に引っ張られながら手を振る閻魔。
「うん、バイバイ閻魔。大好きだよ。」
「っ…!うん…俺も、大好き。」
別れ際にミケが言うと、閻魔も恥ずかしそうに頬を染めて返し、鬼男と一緒に消えていった。
ミケはそれを見送ってから、嬉しそうに笑って家に向かって歩き出した。
【終】
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本気でごめんなさい!
ミケにゃんが…ミケにゃんがぁ…!
もっと可愛く書きたかったのに…。
こんなのしか書けなくて本当に申し訳ありませんでした!
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