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作る幸せ、食べる幸せ(鬼男×閻魔) 


ほんと、天国組ばっかやなぁ…とか思いつつ。^q^

半年くらい前に
「付き合いたてのカップルみたいな、結婚したての新婚夫婦みたいな初々しい2人」が
見たいなぁと思ってぼんやりと考えて、数行書いて止まっていたものです。
とりあえず最初から最後までの流れが浮かんだのが数ヶ月前。
書き出して、止まって、他の話書いて、今日何となく書き終えてみました。
読み返すと、なんか最初と大分変わってしまった…orz


・もう、お前ら勝手にやってろ!恥ずかしいんじゃボケ!(…というのを目指していたのになぁ)

・鬼男の料理はどんだけレベルが高いんだよ!(…って言えるくらいの料理表現がしたかったなぁ)

・なんというキャラ崩壊^q^


そんな感じのお話。

…おや?
閻魔と鬼男くんが仕事を終えて夕飯を食べるようですよ。ちょっと覗いてみましょう。




―――――――――――――

「……」

 

夕飯の支度をしている鬼男の背中をじっと、穴が開いてしまうのではないかと心配になるくらい真剣に見つめるふたつの赤いビー玉。何が楽しいのか、閻魔は鬼男が食事の支度を始めるといつの間にか一緒に居る。

 

「見ているだけなら、手伝ってくれませんか。」

 

視線がなんだか居た堪れなくなって、鬼男はため息混じりに呟いた。閻魔は突然かけられた声に少しびっくりしたように目を見開いてから、困ったように首をかしげる。

 

「出来ることなら手伝いたいんだけど…オレにできること、何かある?」

 

「あ…えー、っと…」

 

座ったまま問いかけられて、今度は鬼男の方が困ってしまった。

夕飯はもうすぐに出来る状態。いつもの癖で食器類もテーブルのセッティングもすでに終えている。手伝いを求めるならもっと序盤に言うべきだったのだが、料理に慣れていない閻魔にもしものことがあっても困るからと、つい言えずにいたのだった。

 

「とりあえず…」

 

「とりあえず?」

 

言いながら鬼男が閻魔を手招くと、閻魔は呼ばれるまま鬼男に近づいて聞き返す。鬼男はかき混ぜていたスープを少し小皿にとると、閻魔の前に差し出した。

 

「味を見るくらいですかね。」

 

「へ…?」

 

思わずぽかん…として鬼男の顔を見つめてしまう閻魔。しかし、誤魔化すように視線を逸らしている鬼男の表情を見て嬉しそうに笑みを深めた。

 

「えへへ…りょーかい!」

 

小皿を受け取りながらそう言うと、閻魔は少し冷めたそれに唇を寄せる。本当は、味見をしなくたって分かる。いつだって鬼男は、閻魔の好みに合った味付けをしてくれるのだから。

 

「どうですか?」

 

「ん、大丈夫!いつもどおり、すごく美味しい!」

 

お玉でかき混ぜながら問いかけてくる鬼男に、閻魔が満面の笑みで答えれば鬼男は満足そうに笑みを深めた。

後はもう食べるだけだと、閻魔はいそいそと食器を鬼男のもとへと持ってくる。鬼男がそれを受け取って盛り付ければ、閻魔は再びそれを受け取ってテーブルに並べる。ちょっとしたバケツリレーみたいで、なんだか面白かった。

 

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